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プレママ・子育て家庭支援事業のご案内
I はじめに
プレママ(妊娠期のママ)となった被保険者は、日常生活に加えて今後の働き方や各種手続き等、様々な疑問や不安があり、これまで以上に事業所との関係性や結び付きといったものを意識させられるものです。それに対し、事業所でも受入れ体制や公的支援制度に対する理解の面で、適切な対応がわからず困っていることも多いのではないでしょうか。
理美けんぽでは、そんな事業所の皆様が抱える疑問の解消にお役立ていただけるよう、妊娠期~育児期における支援制度等の情報提供を行っています。是非ご活用ください。
妊娠しました・・・好きな仕事だから今後も続けたい・・・。
でも、職場に迷惑がかかるし・・・辞めなければいけないの・・・?
⇒事実、こんなことを思っている女性労働者は数多く存在すると思われます!
まずは、ご本人からの報告・相談を真摯に受け止め、出産前後の働き方や給与等、疑問や不安の早期解消に努めるとともに、妊娠・出産・育児に関する公的な支援制度の活用を絡めた、円滑な職場復帰ができるよう日頃から連携を深めておきましょう。
★妊娠期~復職後までの公的支援制度とその概要
公的な支援制度には、運営団体や申請時期の違いなどがあります。
制度ごとの申請時期や概要については、次の2点をご参照ください。
II 妊娠の報告~復職まで(概要)
(1)女性労働者から妊娠の報告を受けたら・・・(妊娠初期)
妊娠初期は、女性労働者の心も身体もデリケートで「つわり」「下痢」などの症状に悩まされる時期です。
主治医等の適切な診断を受けられるよう配慮し、健康が保てる環境を整えましょう。
また、従業員が利用できる制度などについて周知しておきましょう。
(事業所側の必要措置)
- 妊婦健診等を受けるための時間の確保
⇒詳しくはこちら
(2)妊娠中期~後期
妊娠中は、体質・体調の著しい変化によって身体にも大きな影響を与えます。とりわけ過重な身体的負担が伴う作業は、「発育遅延」「切迫早産」「切迫流産」などの大きな原因となり、胎児の生命はもちろん、女性労働者の生命も危険に晒すことにつながりかねません。身体状況にできるかぎり配慮し、十分に能力を発揮することができる環境を整えてあげましょう。
(事業所側の必要措置)
- 妊娠中の通勤緩和
- 妊娠中の休憩に関する措置
- 妊娠中又は出産後の症状等に対応する措置
⇒詳しくはこちら
(3)産前・産後休業期
産前6週間については、女性労働者が請求した場合に、就業させてはならない期間です。 産後8週間についても同様に強制的な休業です。ただし、6週間を経過した後は女性労働者本人が請求し、医師が支障ないと認めた業務に就かせる場合は差し支えありません。
- ★事業所内の手続き
- 産前産後休業の請求受理(事業所指定の申請書等)
- ★理美けんぽ関連手続き
(4)育児期
女性労働者が申し出ることにより、産後9週目(57日目)から子が1歳に達するまでの間、育児休業をとることができます。一定の場合、子が1歳6ヶ月に達するまでの間、育児休業を延長することができます。また、復帰後においては、働きながらの育児を容易にするため、事業所は次の措置をとらなければなりません。
(事業所側の必要措置)
- 短時間勤務
- 所定外労働の制限 など
⇒詳しくはこちら
- ★事業所内の手続き
-
- 育児休業の申出受理(事業所指定の申請書等)
- 勤務時間の短縮等の措置(事業所指定の申請書等)
- ★理美けんぽ関連手続き
- ★ハローワーク関連手続き
- 育児休業給付金
III 理美容業界における妊娠期女性の労働環境
(1)理美容業界の労働実情
一般財団法人 女性労働協会の調べによると、女性美容師の妊娠期の労働時間として最も多くを占めた回答は「8時間以上」というものでした。「長時間の立ち仕事」や「前かがみ作業」といった身体的負担の多い作業を長時間続けるということは、胎児のみならず、女性労働者の生命にも危険が及びかねません。
妊娠期の女性労働者へは簡単な事務作業などの割合を多く配分するなどして、負担軽減に努めることが、結果として健康で元気な赤ちゃんの誕生と産後の母体負担軽減、ひいては円滑な職場復帰へとつながる道筋となるはずです。
(2)データで見る理美容業界
理美けんぽにおいては、業界の特徴を反映するかのように、(1)で挙げた特徴に起因していると思われる産前産後の医療費(切迫流早産など)が、他健保と比べて約3倍も多くかかっています。(図1参照)
図1. 妊娠・出産関連の医療費割合の比較(対他健保比)
同様の状況は、傷病手当金でも確認することができました。
このデータからも、産前の身体的負担が後になってより大きな負担となり、関連疾病の発生へとつながっていることが推測できます。
同様の状況は、傷病手当金でも確認することができました。
このデータからも、産前の身体的負担が後になってより大きな負担となり、関連疾病の発生へとつながっていることが推測できます。
図2. 産前休業42日未満該当者の分布
理美けんぽにおける平均産前休業日数35.8日は、全業種の平均産前休業日数42.1日※に比べ、かなり低い数値であり、妊娠期女性の身体的負担や医療費負担の増加における大きな要因であるといえるでしょう。
※厚労省:
平成19年度雇用均等基本調査より