医療費節約術
普段何気なく支払っている医療費ですが、受診のしかたによっては、無駄を省き、節約できるものも少なくありません。ここではその一例を紹介します。
かかりつけ医師を持ちましょう
風邪をひいたり、ケガをしたときなどに、最初から大きな病院で受診するのは考えものです。大きな病院では、紹介状がないと初診料に「特別料金」が加算される場合があるからです。この特別料金は、病院が自由に設定でき、保険適用外のため、全額を患者が負担します。 さらに、大病院では3時間待ちの3分診療といわれるなど、時間も無駄にかかってしまいます。なので、まずは家の近くの病院に相談できるお医者さん(かかりつけ医師)をもつことが医療費節約の第一歩となります。
受診する時間に気をつけましょう
診療時間終了後や休診日に診察してもらうときは、時間外加算がついて医療費が割り増しになります。やむを得ない場合以外は、できるだけ加算のつかない時間帯に受診しましょう。(薬局でも時間外加算があります。)さらに診療所の場合では、早朝や夜間の時間帯では診療時間内であっても加算される場合がありますので注意が必要です。
はしご受診はやめましょう
病気やケガの治療中に、自分の判断だけで病院を変えるとその都度、初診料がかかり、検査ももう一度最初から繰り返すなど、大きな無駄につながります。金銭的にも、身体的にも負担がかかり、安易なはしご受診は決してプラスとはなりません。「症状が一向に改善されない」「お医者さんが信用できない」と言った不安・不満があれば、まずはお医者さんにきちんと相談しましょう。そのためにも、やはり信頼できる「かかりつけ医」をもつことが大切です。
ジェネリック医薬品を利用しましょう
ジェネリック医薬品とは、特許の期限が切れた新薬と同じ有効成分で製造された薬です。開発費がかからない分、値段を安くできるため、ジェネリック医薬品を使用すれば、ほぼ同じ効き目で薬代を節約できる場合があります。心配であれば、処方されている数種類の薬のうち、一部を変更してみることも可能です。
【参考リンク】
ジェネリック医薬品 検索・試算のGenecal(ジェネカル)
入院時には限度額適用認定証を忘れずに
入院で事前に限度額適用認定証の交付を受けていれば、その認定証と保険証を併せて提出することで、窓口での支払いを自己負担限度額にとどめることができます。
高額療養費の申請を忘れずに
高額になった医療費は、申請することで自己負担限度額(※)を超えた分が払い戻されます。申請には領収書が必要になりますので、もらった領収書は必ず保管しておきましょう。
※自己負担額は所得によります。
医療費控除の申告を忘れずに
医療費控除とは、1世帯で1年間に支払った医療費が10万円(または年間所得の5%の少ないほう)を超えるとき、上限200万円までが課税所得額から控除され、確定申告すると税金の還付が受けられる制度です。申告には領収書が必要になりますので、もらった領収書は必ず保管しておきましょう。詳細は最寄りの税務署にお問い合わせください。
保険証はきちんと携帯しておきましょう
入院で事前に旅先で病気にかかった場合などに保険証なしで受診すると自由診療扱いとなり 、医療費全額(10割)を支払わなければなりません。(後で療養費の申請をすることで医療費の7割分の払い戻しを受けられます)
病気の予防を心がけましょう
1番の医療費節約術、それは「病気やケガをしないこと」です。日ごろから健康管理に気をつけましょう。理美けんぽが補助している「健康診断」を積極的にご活用ください。